そのよん。 〜書き出し〜

 22番の文。
 またもカッコで外→内の転換。
 やっぱり心のなかの発話は、場面を切り替えるのに一番手っ取り早いと思うんですよね。
 どうも、易きに(ry

 ですが今度の内側の思考は、万里子の思考でありながら、モモ子の記憶がダブった思考です。
 万里子にとっては明らかにおかしい思考を、できる限り自然な流れで導くのが肝だと思います。
 ので、段階的に桃子の思考を滑らせていくことにします。


 23見知った後ろ姿を見た気がした。
 →これは万里子の錯覚。
 たとえミステリでなくても、地の文で嘘をつくのはフェアじゃないと思うので、
「気がした」で終わらせるのが書き手の誠実かな、などと思います。
 ただ最近、この文末の処理の仕方を多用しているので、
違うパターンを作らなければならないなあと考え中です。


 24黒い髪の少年。
 「黒」を使用。
 体言止めすることによって、文のリズムに緩急が出るなーと感じるというのもあるのですが、
ここで体言止めを使うことで、主語が何・誰であることの明言を避けられるようになります。
 だけど、この文の流れなら前文の「見知った後ろ姿」イコール「黒い髪の少年」であると
読み手は思ってくれると、私は思ってます。思って……くれるよね……?
 体言だけなので客観的な描写のように見えますが、いんこクラスタの皆さんだったら少年という単語で思い浮かぶのはただ一人に限られているだろうという二次創作ならではの前提をちゃっかり利用。
 作中の万里たんにとっては客観的に感じられるが、読み手には陽介、そしてモモ子を予感させることができていたらいいんですががががが。


 25自信なさげにうつむく姿/が嫌で、よく後ろから声をかけた。
 スラッシュ前までは、読み手は現在の少年のことだと思っててくれると思うのです。
 でも、スラッシュ後、「嫌」という感情「よく〜かけた」という行動はモモ子のもの。
 なので、ここでは「かけた」という過去形でなければなならない。
 ここからずっとモモ子のターン!


 26黒目勝ちなまんまるの瞳をさらに大きくして、それからみるみるうちに笑顔になる。
 声をかけられた少年の描写。
 ここでもやっぱり黒を使う。
 厳密には、この「黒目勝ち」という単語は黒色を表しているわけではないけれど、
使えるんなら使っとけ、というザ☆貧乏性。
 文末が現在形なのは「日は西から昇る」と同じような感じで、何度も繰り返された事項は
公式のようなもので、現在形になる、とか英語の授業でやりませんでしたか?
 だいぶ曖昧なんので、日本語の時制の緩さに甘えてテキトーに。
 (〜た。〜た。っていうのが続くのが嫌ってのが大きな理由ではあるんですが)
 モモ子が声をかけるたびに少年は笑顔になるんだよ、というのを
ほのめかすことができているといいんですが。


 27そんな彼を見るのが楽しかった。
 これはモモ子の記憶であり思考。


 28一歩足を踏み出す。
 過去のモモ子が何度もした行動であり、現在の刑事さんの行動とする。悪魔の背を追う一歩。


 29声をかけよう。
 30どうやってかけよう。
 31 たとえば――
 これらの3文はモモ子の思考と刑事さんの思考がシンクロしてる感じ。

 この23〜31までの文に主語がないのはわざとです。
 全部刑事さんの思考・行動であるともいえるけど、途中から主語を「モモ子は」と置き換えても
しっくりくるようにもしてあります。
 読み手がこれをどう受け取ったかは、書き手の私には教えてでも貰わない限り永遠に謎です。不思議な話です。




 32番の文。
 心のなかの発話も、モモたんと万里たんがシンクロしました。
 ――が、終幕前に万里たんの記憶が戻るはずがないので、名前の部分は伏せ字です。
 その欠落のために万里たんは33番の文で正気を取り戻します。


 いつの間にか入りこんでいた桃子(の思考・記憶)=忌わしい鳥アレルギーに関わること
に起こす拒絶反応として、34〜42の叫びのようなもので表現。
 勢いを出すために 文末を、
 「〜だろう。」×3 「〜ない」×2 「〜を」×3
 と、同じものを重ねます。
 そして最後に「ない。」と打ち消し。

 そして最後42番の「 × × × × を知りえない。」という文は少しずるいやり方です。
 万里たんは××××を知らないと考えるのだけど、読み手はもう誰なのかわかっているし、
答え合わせができたほうが萌えると思うので、ここだけ、作中の主役である万里子が知りえない情報を書きます。
 逆に言うと、それ以外に陽介という固有名詞は使いません。
(「××くん」という言葉のが固有名詞を表しているんじゃないのかと言われれば、
 その通りではあるんですけど、伏せ字にしたので勘弁してくださいorz)



 さて、答え合わせで一番の萌え(クライマックス)は終わったと思うので、
最後の〆まで風呂敷をたたむ作業に入ります。

 43〜44番の文。
 パソコンを重ねるのは無理があったかと思いつつ、
28番の文章で一歩踏み出しただけでは悪魔の背を追おうとしたことが弱いかなーと
思ったので、45〜47番の文で「追いかけない」と繰り返します。


 48番の文。
 43番の目を閉じる動作に対応し、目を開けてもらいます。
 悪魔の背をふりきって、ふみとどまったので、いんこのいる喫茶店に行くという行動で彼女が
日常に戻っていくことを示唆します。


 51番の文。
 リフレインさせたいのでカラスの鳴き声を挿入。
 ちょっとコウモリを意識しつつ、万里子がそれまでいたところに、
悪魔がいたのかもしれないという感じを思わせるため、黒い羽根(カラスの羽根とは言わない)を
落とします。
 最後の一文54番はあまりに直接的すぎる単語を使っているのと、
そもそも「悪魔のような羽根」って具体的にはなんなんだ? と思ったのだけど、
最後の一文は「〜た」で〆たい私としましては、採用することになりました。




 普通ならここから怒涛の推敲のターン!
 なのですが、それではノートがまっ黒になるので人様に見せられなくなるのでやめました。
 そして私は一度「完成した」として人に見せたら、あんまり手を入れたくないので、これで完成。

















余談その10

 余談ですが、この方法は、読み手に違和感を覚えさせるためのものですが、
本当は、こういうのはごくまれに使うのが効果が強いと思います。
 私はついつい頻繁に何度も使ってしまうので、ちょっと反省が必要ですね……。
 もっと刺激的でないやり方で、同じくらいの効果を与えられたらいいのに、と考え中です。
















余談その11

 余談ですが、ブログでうpするのは、私のなかでノーカンなので、
よくやるブログうp→サイト収納の矢印の間でちょっとした修正はよく入っていることをここでお詫び申し上げておきますね……。